大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京地方裁判所 昭和29年(ワ)105号・昭29年(ワ)53号 判決

原告が本件土地並びに本件建物を代物弁済として、その所有権を取得したものであることは既に認定した如くであり、そうすると、被告は原告に対し、該権利変動に基く登記手続に協力する義務を負担するものというべきであつて被告が白紙委任状を原告に交付したことはかかる義務を履行する手段として、予め白紙委任状を交付して登記義務者として登記手続をなす権限を原告に委任したものと言うべきであるから、右は、被告(委任者)の利益のみ目的としてなされた委任ということはできない。そして、かかる場合には『当事者は何時にても解除することを得』と規定した民法第六百五十一条第一項の適用はなく委任者は本条により委任を解除することはできないものと解すべきである。蓋し、委任者が右法条により何時にても委任を解除しうるものとすれば、受任者の利益は著しく害せられるに至るからである。」

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!